自社の商品や技術の価値を上げたいなら、顧客の開発戦略を深く理解する必要があるでしょう。その上で、効果的な提案を考えることが必要です。最近では、企業の開発情報を一度に無料で手に入れられるサービスが増えてきました。今回は、以下3つのデータベースについて簡単にまとめましたので、参考にしてください。
Google Patents
PATENTSCOPE
Espacenet
簡単に調べたいなら
Google Patentsです。何と言っても、操作が簡単で結果が速いです。検索結果のリストを、一度に1万件以上ダウンロードできます。ただし、ダウンロードできるデータに、要約情報や分類情報(技術の分類コード)が含まれていません。ですので、開発の中身を詳細に調べたい場合には向いていません。
詳しく調べたいなら
PATENTSCOPEです。こちらは、検索結果のリストを、一度に1万件までダウンロードできる上に(ユーザ登録必要)、要約情報や分類情報まで取得できます。開発の中身を詳細に調べたい場合には向いています。ただし、企業名や開発者名にノイズ(住所や2バイト文字)が含まれていて、扱い辛いところがあります。ですので、調べたい企業が特定されている場合はPATENTSCOPEが最強です。
数が少ないなら
Espacenetです。分析対象が小規模企業の場合、Espacenetがいいかもしれません。検索結果のリストを、一度に500件までダウンロードできます。ノイズも少なく、分類情報も取得できます。
まとめ
無料ということで、それぞれ一長一短があります。万能というわけには行きませんが、戦略立案やマーケティング利用としては十分だと思います。これまで専門家しか扱えなかった情報が、ある意味、民主化したと言ってもよいと思います。戦略系やマーケティング担当の皆様に、ぜひ活用していただき、イノベーションにつなげていただければ幸いです。
Google Patents | PATENTSCOPE | Espacenet | |
使いやすさ | ◯ | △ | △ |
最大ダウンロード件数 | 10,000以上 | 10,000 | 500 |
要約情報 | × | ◯ | × |
分類情報 | × | ◯ | ◯ |
データノイズ | ◯ | × | ◯ |
情報分析ツール「Quark Apps」では、これらのデータベースから、簡単にデータを取り込むことができます。ご紹介させていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。お問い合わせ