折りたたみのスマホが話題になっています。
こうしたなか先日、Appleも開発中?という記事が出ました。
折りたたみiPhoneは本当に出るのでしょうか?別の角度から見てみましょう。
Appleの開発情報を入手
今回もEspacenetを使います。
米国文献の、最新の500件だけを対象に簡易分析してみます。公報番号にUSを、出願人にApple incを入力して検索します。
企業名や、開発者の名前が入っていることを確認し、Exportボタン(XLS)を押してファイルをダウロードします。
Appleの開発体制
ダウンロードしたファイルをもとに、開発者情報を取り出し、これらのつながりを可視化します。今回はオープンソースのツールNode XLを使って可視化しています。
今回、最近の500件だけを対象にしていますが、Appleは企業規模が大きいために、非常に複雑なつながりとなっています。このままでは、分析が難しいので、分かりやすく分割してみます。Node XLには、”Group by Cluster”という機能がありますので、これを利用します。
これにより、システムがつながりの強い開発者どうしを識別し、ひとまとめにして仕切りを付けてくれます。ひとつひとつのグループを細かく見ていけば、Appleがどのような体制で開発を行っているかを、詳しく分析できるわけです。
折りたたみiPhoneの開発は本気か?
下図はグループ分け後の開発者ネットワークです。左側中央のグループのうち、赤く選択されているのは、折りたたみディスプレイの担当者(Fletcher Rothkopf氏)と、彼と直接関係のある開発者たちです。
さらに赤い部分だけを抜き出してみます。Fletcher Rothkopf氏を中心に、数人の開発者がつながっているのみです。別のカテゴリに属する人物もいます。全体の開発体制と比較しても、まとまったチームとして開発に取り組んでいるようには見えません。
このつながりから見える、別の開発についてもいくつか見てみましょう。どうやら、折りたたみデバイスだけではなく、ディスプレイまわり全般のプロダクトデザインを手がけているようです。(画像のみチェック)
以上から、少なくとも今回調査した範囲では、Appleが折りたたみiPhoneを本気で開発しているようには見えませんでした。今回調査した範囲は、最近の500件のみですので、遡ってみると別の見え方になるかもしれません。それはまた別の機会に。
今回の分析は、情報分析ツール「Quark Apps」を使っています。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。丁寧にご説明させていただきます。お問い合わせ