企業内部の開発情報を得るには?

自社の製品や技術をもっと効果的に伝えるにはどうしたらよいでしょう?
顧客の課題やその背景を深く理解して、それに合わせて提案をつくっていく、提案型のアプローチができたらよいと思います。では、顧客の課題やその背景をどうやって調べたらよいでしょうか。

 

Googleでかんたん検索

顧客内部の開発情報を簡単に入手する方法があります。Googleです。
企業は製品を販売する前、そこで使った技術やアイデアを守るために権利にしようとします。権利にするためには、一定期間、一般に公開されるわけです。これは決まった形式の電子化された文書で、Googleで無料で検索できます。

例えば、皆さんがお使いのiPhoneの開発元Apple incについて調べてみましょう。
ここにアクセスして、Apple incと入力し検索ボタンをクリックします。

 

 

例えばAppleの今後の計画は?

Appleのように、企業によっては膨大な量の情報が出てきます。これを1つ1つ見ていくのはたいへんな作業ですね。できれば、左側の設定で条件を入力して、適当な量に調整して下さい。(条件設定については、別の機会に投稿します。)

ここで、Googleでは、検索した結果をダウンロードできる仕掛けを用意してくれています。右上のDownloadを押してください。これは、Excelで読み込める形式ですので、後から様々な切り口で分析ができます。

 

 

Excelへ行く前に、検索結果のひとつをクリックしてみます。
これは、ワイヤレス充電器に関する情報のようです。近く発売が期待されているAirPowerでしょうか。時計型デバイスと一緒に、その充電機構が図入りで詳細に記載されています。いつ頃の開発か、開発者は誰か、どのようなバリエーションがあるか、課題はどこか、など、一般にはあまり知られていない情報が入手できます。

 

 

ニーズを深読み

さて、ダウンロードしたファイルをExcelへ取り込んでみます。
図のとおり、番号、企業名、開発者名、開発時期、タイトル、リンク情報などが得られます。英語の場合は、一括翻訳すれば、かなり読みやすくなります。(一括翻訳については、別の機会に投稿します。)

 

 

Excelに取り込むメリットは何でしょうか。それは、情報を俯瞰できることです。検索結果を見るだけでは、全体がどうなっているか、誰が一番多いとか、時系列の変化とか、情報の重みとか、そういった分析ができません。

例えば、取り込んだ情報を使って、開発者のランキングをとってみます。
Tarik Tabet氏が、この期間に最もアイデアを出した人物と言えます。情報の取り方を工夫すれば、時系列変化を見ることもできます。

 

 

情報を俯瞰することによって、どこに注目すべきかを判断することができます。情報に重み付けができるのです。このTarik Tabet氏の情報だけに絞ってみると、モバイルワイヤレス通信について開発をしているようです。Tarik Tabet氏がどのような背景で、どのような課題・ニーズにもとづいて開発しているかを調べれば、効果的な提案、アプローチができるかもしれません。

 

 

このように、一般に公開されている情報でも、あまり活用されてない情報がまだまだあります。今後も、マーケティングや製品開発に生かせる情報や分析方法がありましたら、できるだけ分かりやすくお伝えしてまいります。