Appleのスマートグラスはライトな感じか?

iPhoneの新製品が発表されました。相変わらず注目度は高いものの、「革新的か?」と問われれば「・・・」という感じもいたします。スマートフォンの次は何なのか?、いつ来るのか?、そういった業界関係者は多いのではないでしょうか。

こうした中、Appleのスマートグラスに関する憶測がよく出回っています。(例えばこちら) BoseやAmazonからもスマートグラスが発表され(こちら)、Appleからもいよいよ・・そんな状況に見えます。そこで今回は、Appleの現状の開発体制から、スマートグラスを予想してみたいと思います。

Appleのスマートグラスはライトな感じ

Appleの2019年の技術情報から、その開発体制を可視化したところ、スマートグラスを直接手掛けるチームはそれほど大きくないことが分かりました。(ただし今回は、買収企業の情報は見ていません) このチームは、レーザスキャンやホログラフィック技術を開発しており、少なくともスマートグラス全体をインテグレートするような開発には見えません。

したがって、上記憶測のように単体で動作するリッチなスマートグラスではなく、iPhoneと連携して使うセカンドディスプレイのようなライトなスマートグラスになるのではないでしょうか。

iPhone発表前の状況と比較してみる

こちらは初代iPhoneが発表される1~2年前の技術情報から可視化した、Appleの開発体制です。左上の最も大きなグループが、主にマルチタッチを伴った携帯端末の開発グループです。最も大きな赤い丸は、このグループのキーパーソンを示していますが、あのスティーブ・ジョブズ氏と分かりました。次世代デバイスの開発として、多くの開発リソースを割いていることが分かります。

Appleの開発体制(初代iPhone発表の1〜2年前)

一方こちらは、2019年のAppleの開発体制です。中央付近の小さなグループが、スマートグラスの開発グループです。もし1~2年のうちに、リッチなスマートグラスが発表されるとして、このような体制になるでしょうか。iPhone発表前の状況とはだいぶ違います。仮に発表されるにしても、iPhoneとの連携を前提としたライトなスマートグラスでは?という仮設が浮かんできます。

Appleの開発体制(2019年)

独自の情報分析能力を持つべき

メディアからは日々、様々な噂や憶測が出てきます。こうした情報に振り回されないよう、独自の情報分析能力を持ち、まずはファクトを押さえることが重要です。しかしながら、情報分析で、スマートフォンの次やいつ?といった「答え」が出るわけではありません。未来は誰にもわからないからです。

したがって次に重要なのは、そのファクトにもとづいて、複数の未来を想定しておくことです。ファクトを押さえ、未来を複数想定する、ここに自社の戦略をのせていく、ということではないでしょうか。

今回の分析は、情報分析ツール「Quark Apps」を使っています。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。丁寧にご説明させていただきます。お問い合わせ